線形代数学には高見があります.そこに至ると,世の中の「線形性」をもつ物事がすべて行列とベクトルでかけることが見えます.

「線形性」とは小学校でならう「比例」を拡張した概念で,比例定数の役割を行列がします.小学校のときに,比例関係にある物事の共通性が見えたように,線形代数学の高見からの眺望があるのです.

高見に至るため,つまり,線形代数学に馴染むためには,連立1次方程式を解けることが大前提になります.とくに,「解が無限個ある場合」は「解なしの場合」と混同されたり,拡大係数行列の意味が把握しにくかったりします.いくつかの問題を実際に解く体験をすれば理解できます.また,行列式には「体積」という図形的意味があり,そこから行列式の性質も理解できます.学生のみなさんができるだけ見晴らしのよい状況になれることを目指して,フィロスではサポートします.積極的な質問をお待ちしています.